その後の知財技能士


【社会人】

「隣接翻訳分野への挑戦」
■土中 健弘 さん
■合格級:2級、3級
■50代
■産機エンジニアリング株式会社 翻訳・通訳グループ勤続7年
(合格級・年齢・職業等は2018年9月時点のものです)
金融機関等での勤務を経験した後、40代後半で法務分野専門のフリーランスの産業翻訳者として独立、現在の会社に入社してからは翻訳分野が工業技術分野へと拡大しました。特許権等の知的財産権は、工業技術と法務が触れ合う隣接分野として、以前から興味を持っていましたが、業務内容が翻訳・校閲からコーディネート・営業へと展開する中で、知的財産権関連の知識の必要性をさらに認識するようになり知的財産管理技能検定の受検を決意しました。
考えてみれば、翻訳業務それ自体が著作(財産)権の一つである翻訳権を行使することにほかならず、学習を通じて自らの本業の意義を再認識することができました。
2016年の第24回で3級、第25回で2級に合格しましたが、顧客訪問時に『2級知的財産管理技能士』と刷り込んだ名刺を渡すと、技術系の企業では相手方が何らかの反応を示すことも多く、これが商談の切っ掛けとなり、知財分野に限らず翻訳案件の受注に繋がったケースもあります。またダメ元で訪問した弁理士事務所から貴重なビジネス情報をいただいたこともありました。これら全てが少なからず自らの翻訳業務における自信に繋がっていると感じています。
産業翻訳において、知財分野は高度な技術知識に加えて英文和訳・和文英訳ともに独特な文体が使用されるため難易度が高く、なかなか参入が難しい領域ですが、今後も資格取得を通じて得た知識を生かしながら自己研鑽に励み、会社及び自らの翻訳分野の拡大を進めたいと考えています。

「セカンドステージで、知的財産管理技能士に挑戦!」
■シニア・アントレプレナー さん
■合格級:2級、3級
■66歳
■テクニカルアドバイザー
(合格級・年齢・職業等は2018年9月時点のものです)
これまでの約40年間、画像処理技術開発、技術経営を経て60歳を過ぎ、発明者、開発者、会社経営の第一線の立場を離れた。画像処理エンジニアとして常に新技術に挑戦し、特許取得し、経営者になっても、常に新しい技術経営法に挑戦してきたが、知的財産分野に関しては、特許関連知識は持っていたものの、我流の範囲で、基本的には特許事務所に依存してきたため、発明者、技術経営者の本来の知財の強みの理解に達せず、中途半端な状況であった。このままでは次世代エンジニアを育成するシニアの立場で先導的指導はできないと思い、自身のセカンドステージの新たな挑戦として、本格的に知財を学び直して、知財技能士になることを目指した。
しかしながら、60歳過ぎての国家試験への挑戦は年齢的に色んな面で厳しかったが、無理をせず2年計画を立て、若い頃の受検勉強の仕方を思い出しながら、楽しく充実した気持ちで挑戦できた。これがセカンドステージの立場のメリットかもしれない。まずは3級合格を目指し、その後、1年以内に2級に挑戦する計画を立て、目標の二級知的財産管理技能士(管理業務)を取得した。
取得後は、現在フリーランスで、京町家オフィスをリフォームし、中小、中堅企業向けにテクニカルアドバイザーとして、これまでの専門技術指導のみならず、知的財産に関わるアドバイスも交えて、知財の強み、保護、権利面においても指導を行っている。これにより、これまでの経験から、個人企業、中小企業の弱みであった知財力を身に付けることで、自信にも繋がり、これが強みに変わり、そして対応力に変わり、独自戦略になっていくことを目指している。
今後は、更に活動を拡げ、懇意にしている特許事務所との連携を取りながら、知財における正しい知識、見解を踏まえて周知活動を増やし、次世代エンジニアの育成や中小企業経営者への知財に関する本来の意味の理解を深めて貰える活動、地域産業の知財戦略についても関わり、今後の日本経済発展に微力ながら貢献していきたい。

「特許製品で世界を攻める」
■山口 佳史 さん
■合格級:2級
■44歳
■株式会社竹中製作所 海外営業
(合格級・年齢・職業等は2018年9月時点のものです)
当社は、数多くの独自開発した特許製品を有し、国内はもとより、近年ではその活躍の場を海外に向けています。
今後、自社製品に対するリスクマネジメントに加え、創造段階における開発戦略、マーケティング等、また保護段階における戦略、事務的な観点からは、手続管理等、また活用段階におけるライセンス契約、侵害品排除等のマネジメントを行えるようになれば、と考えています。
特に弊職が関わる海外案件においては、相手国がまだ知財保護、輸出案件取り扱いを含め、法的整備を進める地域には細心の対応が出来れば、と考えています。
個人的には、知的財産管理技能士最上級へのチャレンジと更なる知財刺激を求め、知的財産権の研究を続け、最新法令、判例判断で、日常業務を行い、会社を、そして自社製品の知財権利を守る防人となれば、と信じています。

「ちっぽけだけど可能性∞(無限大)」
■井上 靖 さん
■合格級:2級、3級
■60歳
■行政書士、裁判所司法委員・民事調停委員
(合格級・年齢・職業等は2018年9月時点のものです)
2014年3月末に某損害保険会社を早期退職し、充電後2015年4月末頃Webの資格取得一覧に「知財技能士」があることを知り、資格名にカタカナが多い中で漢字のみであるところがカッコいいと思いました。また、TPPも伸展すると思いまずは3級を、その後2級も受検させていただき、2016年1月5日に合格証書をいただきました。
試験勉強後も、知財関連の法律が実社会に直結しているという実感から、大変面白く著作権や種苗法などいまに至るまで微力ながら研鑽を積んでいます。
知財試験は、私にそうした法律を学ぶきっかけを提供してくれました。そしてその思いを生かし、2017年11月に行政書士試験を受け合格し、翌年3月に事務所を開設しました。行政書士としての主要業務は、かつての損保関連申請支援業務と著作権登録支援業務です。また、現在では品種登録と育成者権についても研鑽中です。行政書士の経営は未だ軌道に乗っていませんが、ボチボチやろうと思っています。
交通事故の被害者請求支援(賠償交渉を除く)も自分史などの著作物登録も、品種登録も世の中のお役に立ちたいと思う気持ちがバックボーンになっています。知財関連知識が世の中との繋がりを応援してくれる中で、私はちっぽけだけど可能性∞です。

「二級知的財産管理技能士になって」
■TT さん
■合格級:2級、3級
■50代後半
■化学会社勤務 研究開発
(合格級・年齢・職業等は2018年9月時点のものです)
正直、知的財産管理技能士のことはあまりよく知りませんでした。勤務先には知財部がなく、知財関係も研究開発部門が担当しておりました。特許に関しては、特許明細書を作成して外部の弁理士とやり取り等していましたが、実際の特許法などについてはほとんど知らず、時に弁理士が要求している内容がどういうものかが理解できないことがありました。ある意味それではまずいということに気が付き、弁理士の目線を理解するために弁理士の資格を取るべく予備校に通うようにしました。そこで、講師の先生から、翌年の弁理士試験の前に知的財産管理技能士の試験があるので、最低でも2級の資格を取って勝ち癖をつけてから弁理士試験に望めと言われたことが当検定を受検した理由です。決して良い理由ではないかもしれませんが、とにかく知財に触れる機会をもって知財に関する勉強に慣れろということだったかと思います。検定の試験勉強は、市販のテキストと問題集を購入し、繰り返し問題を解き、不明な部分はテキストを読み返して理解を深めるようにしていきました。
特に、特許に関しては中間処理等についてほとんど理解してなかったので、知財を勉強したことで、補正、分割といった方法やそれができる時期などについての理解を深めることができました。また、拒絶理由通知書が出た時の対応や、拒絶査定が出た後の対応なども勉強して理解を深めることができました。勉強するまでは弁理士に任せることがほとんどでしたが、知的財産管理技能士の資格を得てからは弁理士にこういう対応はとれないかといったこちらの希望を伝えることができるようになり、弁理士との意思の疎通がスムーズにできるようになりました。また、若手の研究員に対しては、知的財産の重要性を深く理解してもらえるようアピールすることができるようになりました。
そして、それまでは明細書を作成するにあたり、やって出た成果をただ羅列しているような内容でしたが、特許法で規定されている明確性の要件や単一性の要件等を満たすような明細書が作成できるようになりました。また、他社の特許がどのような状態であるかについて、特許庁のホームページを見ることにより理解できるようになりました。
まだそれほどではありませんが、拒絶査定不服審判等で査定を覆し特許査定にすることができ、会社の権利を1つでも多く取得することができるようになりました。他の研究員も自分の研究成果がきちんと特許として認められることで研究に対するモチベーションが高くなり、特許を出願しようという意識が社内でより高くなりました。
今年度は1級の資格を取得できるよう努力し、さらにより深く知財に関して関わっていきたいと考えています。

「苦境に逆らい引き寄せた現在」
■氷河期世代でもなんとかなる さん
■合格級:2級、3級
■40代
■特許事務所(内外事務)2年9カ月

(合格級・年齢・職業等は2018年4月時点のものです)
2014年11月の3級受検当時、私は医療分野の事務系の契約社員として働いていました。前年に海外動向の調査研究員として勤めていた会社が突然倒産したことによるやむを得ない転職で、初めての非正規待遇に日々不安を抱えていました。仕事内容は専門性が高くやりがいがあったものの、職場環境に気になる点もあり契約更新はないかもしれないと感じ始めた頃で、何か対策を練らなければと思案していました。
そんな折、家の本棚の奥から偶然、調査研究員時代に購入したと思われる検定テキストが出てきたのです。
元々学生時代から国際的な動向に興味があり、その一環として海外での権利取得により企業が世界の舞台で戦う知的財産分野にも長年関心を寄せていましたが、専門的なうえに実生活になじみがなかったため学習が続かず断念していたのでした。
しかし、良い機会なのでやりたかったことにいま一度挑戦してみようと奮い立ち、また今回は生活がかかっていたため逃げは許されないとの思いから、まず3級合格を目指しつつ特許事務所に転職することを目標としました。
初めての挑戦で首尾よく3級に合格、さらにスキルのアピールのために続けて2級合格を目指しました。その間にやはり契約は打ち切りとなり、2015年6月の受検では2級(実技)のみ合格という結果に終わるなど苦しい状況が続きましたが、その後ある特許事務所に「知財検定に合格しているのだから未経験でもすぐ慣れるでしょう」との言葉をいただき、内外事務として無事就職、まもなく3年になろうとしています。
事前の基礎知識のおかげもあり、ほぼ初日からOJTという環境にあって、1年ほどで同僚に経験者と勘違いされるほどスムーズに軌道に乗ることができました。学んだことを実務で実感し、不明点はまた学んで業務に組み込んでいくという作業を繰り返し、それとともに業務の質も向上していると感じています。また、自らが管理した案件が無事権利化した時の喜びも回数を増し、思い切って知財の世界に挑戦してよかったと心から思っています。
その後2級(学科)合格を経て、1級(特許)への挑戦は失敗に終わりましたが、業務に役立てるためにさらに勉学に励んでいます。また、調査研究員時代に不足していた「分析」のスキルをいつか身に付けたいと思っており、知的財産アナリストへの挑戦も視野に向上を目指すのが現在の目標となっています。

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